双極性障害 虎の巻

双極性障害を患った人間が綴る、双極性障害完治への過程や双極性障害とは何かを綴る闘病記

急性期の症状について

さて、急性期の症状と経過について振り返っていこうと思います。

 

急性期は、双極性障害と確定診断された頃から3か月くらいの間だったと思います。

その間の私はグラフで表すとこんな感じです。

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正常範囲に収まっていれば、発症もせず日常生活が送れていると考えてください。

それが、この急性期の時期は、正常範囲以下、しかも波が高いところでさえ(躁状態でさえ)鬱の範囲内ということです。

つまり、うつ状態しかありません。

 

そう、この急性期の私を振り返っても、うつ状態が酷かったという記憶だけです。

 

 

この頃の私に出ていた症状は、

  • 朝起きられない
  • 起きてもめまいがして体を起こしていられない
  • とにかく寝ている
  • 疲れやすくて一日の終わりにすごく疲れている
  • 心から楽しめない
  • 激しい頭痛
  • 食欲不振
  • 胃痛
  • 日付の感覚が分からない(来週の予定を言われて「なんで一か月も先の話してるんだろう?」と感じたり、反対に来月の予定なのに「明後日休みか」と思ったりする)
  • とにかくほっといてほしい、構わないでほしい
  • 夜寝付けない、不眠
  • 中途覚醒
  • 何かに追いかけられているような心理的感覚・不安感
  • 段取りが組めなくて準備に倍以上の時間がかかる
  • 決断ができない
  • すぐ泣く
  • 長距離の運転ができない、途中で疲れてしまう

 

など、こういった症状が出ていました。

これらは主に、双極性障害と診断される要素でよく言われる症状ですよね。

双極性障害と診断された直前直後は、このような症状が主に出ています。

Bipolar Disorder in Japanese | Royal College of Psychiatrists

 

 

 

 

では、症状例の中身をもう少し細かく見ていきます。

 

  • 朝起きられない
  • 起きてもめまいがして体を起こしていられない
  • とにかく寝ている
  • 疲れやすくて一日の終わりにすごく疲れている

これらは急性期中、調子の悪い日はずっと続いていました。

 

  • とにかくほっといてほしい、構わないでほしい
  • 心から楽しめない
  • すぐ泣く
  • 激しい頭痛
  • 食欲不振
  • 胃痛

これらは急性期の特に初期の頃で、急性期の終わり頃にはかなり改善していました。

休職の効果が出ていたんだと思います。

 

ほっといてほしい、というのは特に会社に行っていた頃、会社を休むたびに皆さん心配してくれるのですが、そういった心配の言葉すらも煩わしく感じていました。

また、そういう自分の不甲斐なさや、会社を休職しなければならなくなった情けなさで、話そうと思うと勝手に涙が出てくる状態が特に休職する直前によく出ていました。

 

食欲不振や胃痛も、会社に行っていた頃は酷かったのですが、休職したことで体が休まって、そういった症状はでなくなりました。食欲が出たことで、減ってしまった体重も少し元に戻りました。周りからも「ガリガリだったのが少しふっくらしたね」と言われるまでになりました。

 

心から楽しめなかった状態は、急性期の終わり頃には友達と出かけて遊ぶことも楽しめるようになっていました。

 

  • 日付の感覚が分からない(来週の予定を言われて「なんで一か月も先の話してるんだろう?」と感じたり、反対に来月の予定なのに「明後日休みか」と思ったりする)

これはつい最近まで続いていました。一番長く続いていた症状かもしれません。

今日が何日かはわかっているのですが、いざ日付の数字だけ見せられると途端にわからなくなってしまうのでした。

この状態を説明した文章を見たことがないので、原因は不明ですが、ほかにも日付の感覚が分からなくなる人はいるみたいです。

 

  • 夜寝付けない、不眠
  • 中途覚醒
  • 何かに追いかけられているような心理的感覚・不安感

これらは特に、診断される前、休職する前に、会社に行かなくちゃと思っていた頃に起きていた症状でした。

休職当初も、眠ろうとするとなかなか寝付けず、2、3時間かかってようやく眠るということがありました。

急性期の後半では、そういった症状もだいぶ落ち着いたように思います。

 

また、一番怖かったのが、この『何かに追いかけられているような心理的感覚・不安感です。

説明するのが難しいのですが、夢の中でお化けに追いかけられている時と同じような心理的な感覚が、日中、何にも起きていないのにずっと誰かに追いかけられているような不安感がついてまわっているのです。

一人でいると発狂しそうなほどの強い不安感がついてまわって、誰でもいいから一緒にいてほしい、人の多いところにいたい、とにかく一人にしないでほしい、怖い、といった感覚がずっとついてまわっていました。

特に天気の悪い日は最悪でした。

ですが、そういった感覚も急性期の初期の頃だけで、あとは落ち着いたように思います。

 

  • 段取りが組めなくて準備に倍以上の時間がかかる
  • 決断ができない

これは急性期の後半でも続いていました。特に段取りを組めないというのは、急に頭の回転にブレーキがかかってしまうような感覚で、「最初に何から始めて、次に何をして、これをしている間にあれをやろう」というような通常ならできる段取りができない状態でした。

また、決断ができないというのも急性期の後半まで続いていた症状で、私の場合は、傷病手当金の申請時期をいつにするか?というのを、会社の社労士の先生と話していたのですが、それがなかなか決断ができなくて、困ったのを覚えています。

 

なぜ決断ができないのか?というと、通常なら決断に必要な要素を挙げて、メリット・デメリットを検討して、メリットが大きいほうを取る、というようなことができるのですが、そうしたくても頭が働かない、というのが正直なところでした。

頭の活動部位が著しく狭くなっているような感覚で、必要な要素を挙げてメリット・デメリットを検討しているのに、どっちを取るべきかが分からない、どちらもイコールであるように感じる、といった感覚でした。

 

  • 長距離の運転ができない、途中で疲れてしまう

これはそのままで、運転中にも疲れを感じてしまったり、頭痛がしてきて途中で休まないと帰れない、といったことがありました。

これは、急性期と休職する以前によく起きていた現象でした。

 

 

また、休職して、生活が落ち着くにつれ、激しい怒りも感じるようになりました。

会社は何もしてくれなかった、こうなったのは会社のせいだ、仕事のせいだ、あの人のせいだ、なのに会社は何もしてくれない、生活の保障もしてくれない、働けていたらもらえたはずの給料も収入も絶たれた、なのに病気になったら私個人のせいなのか?私の問題なのか?違うだろう、周りのせいで病気になったのになんで周囲の人は飄々としていられるんだ、許せない、同じくらい不幸になってほしい、

そんなことを感じていました。

 

これも、あくまで症状のひとつなのですが、当時は症状とは感じておらず、これが本心だと信じて疑わなかったように思います。

こういった心理状態も、感じている本人はとても苦しいもので、特に怒りの感情は他の感情に比べても飲み込まれやすく、怒りを感じている間中ずっと不機嫌だったことを思い出します。

 

どうやってその感情から回復したかというと、怒りを感じていることを人に話して吐き出しました。

私の通っている病院では、カウンセリング時間を15分間設けているので、その際に主治医に前回から今回の診察までにあったことを話すのですが、

怒りを感じていた際は、そのことを話すと主治医が「じゃあ、その感情を今全部吐き出しちゃおうか」と言ってくれて、何にどう怒りを感じているのかその場で全部話して吐き出したことを覚えています。

また、友人にも話をきいてもらったことで、それまで感じていた怒りの感情が徐々に静まっていきました。

 

 

私は主治医と友人に恵まれていましたので、こういった感情ともどうにか付き合っていくことができました。

精神科の話でよく聞くのは「先生が話を聞いてくれない」「薬だけ出されておしまい」といった話です。

こういった医師はやめたほうがいいです。

実際私の親戚は、そういった医師のところに通っていて全然症状が改善しないということがあったようで、主治医を変えるように勧めました。

私の会社の方にも、メンタルヘルスに不調を感じていた方がいて、その方にも私の主治医を紹介しましたが、やはりどの医者にかかるか?というのは早く治すためにとても大切です。

最低でも、10分程度の時間を取って診察してくれる医師を探しましょう。

 

 

 

さて、今回は、急性期の症状を振り返りました。

この頃の症状は、いわゆる「双極性障害の症状」と検索して出てくるようなものばかりだと思います。

この頃を急性期と定義しましたが、時間が経つにつれて症状の出方も変化していきます。

ですので、次回以降急性期以降の症状の出方について綴っていこうと思います。